DIARY 2015年6月


6月1日 死ぬほど暇だ

「告白の日」は待ちの姿勢で。

きのうはやまはき玲@ひまわり広場で手をつなごうを観に行った (晴れたら空に豆まいて以降のライブハウスのネーミングセンスなんとかならないのか) 。前にContrary Parade柴郡猫の対バンで観て、ツイキャス観てますます好きで。不安要素もいくつかあった。前の晩に「喉がかすかすでぜんぜん眠れません」ってツイートしてたりとか。前回はすらっとしたスタイルを活かした、全身から歌が溢れてる感じが好きだったんだけど、この日は椅子だったりとか。
 でも始まってみたら前よりも輝いてるような、広がっていくような歌だった。いいな、やまはきさん間違いないな。歌心ってそういうことだ。キーボードの今村仁美さんも、曲の本質をしっかり掴んだ素晴らしい演奏だった。2人の信頼関係が見えた。

対バンで気になったのは、香川からやってきた高木りささん。ギターのネックを前に突き出した姿勢から只者ではない雰囲気。裏声を交えた独特のコブシが奄美民謡みたいで、どういう経緯であの歌唱法に辿り着いたのか興味深い。ギターの音がきれいで、深みのあるボーカルとの相性もいい。日本のSSWシーンから離れた歌の世界も気に入った。全国47都道府県を回ってるそう。
 CDは、ドラムやスティールギター、エフェクトを多用したオルタナティブな世界。コブシとこの音像の組み合わせは新しいな。バンドで観たいってツイートしたら、ご本人もバンドを組みたいって。でも香川ではメンバーを探すのが大変みたい。

最後は全出演者で、まったくノープランでなんでか「はじめてのチュウ」。やまはきさんの「やったーやったよ!!」が可愛かった。
 ひまわり (以下略) には初めて行った。↑明治神宮前↓原宿↑明治神宮前↓原宿。やばい、スケボーで帰宅する黒人さんとかいる、インターナショナルかよ! グリーンカレーが美味しくて、帰りの電車で指についた匂いをくんくん嗅いで反芻した。

やまはきさん翌日熱が出たみたい。僕も最近眠りの質がよくない。もじゃもじゃもじゃ。
 今日はいろんな郵送物を待つだけの、死ぬほど暇な日。猫と人とでは体感温度が違うから、クーラー入れると猫がひっついてきて暑い。換毛期のブラッシングは果てしないな。時間が経つのも忘れてブラッシングしたら、ものすごい毛が抜けた。チャイに10円ハゲできてた。ノミ的なあれだろうか。残ってた駆除剤を着けて、治らなかったら病院だ。タイムラインで話題になってたCiaoボーノスープって猫のおやつやばい。なんか入ってんじゃないの。
 夜は金星と木星と、国際宇宙ステーションを観た。地上400kmを秒速7.7kmで飛んでった。宇宙は好きだ。秋山羊子さんにお子さんが産まれた。嬉しい。嬉しすぎてプレゼントをダンボール一箱送った。はしゃぎすぎか。

日本年金機構の年金情報管理システムがサイバー攻撃を受けて、個人情報125万件が流出した。「個人情報をファイル共有サーバーに移した」なんで移したの。「職員が電子メールに添付されたウイルスの入ったファイルを開封した」素人かよ。僕は役所に行く用事が人の100倍おおくて、手続きのめんどくささに呆れ果ててマイナンバー制度に賛成だったけど、これじゃ駄目だな。
 内田樹さん「日本人に必要なのは、今起きている政治的出来事は『アメリカの事情』によって始まり『アメリカの事情』によって決着するという文脈を理解することです。日本を軍事国家に作り替えようとしている政治家に好きにさせているのは、その方がアメリカの国益に資すると思っているからです」。

「バケモノの子」主題歌ミスチルなのか。萎えた。ミスチルがいい悪いじゃなくて、「おおかみこどもの雨と雪」の高木正勝 × アン・サリーの、劇伴と世界観のつながった主題歌がよかったから。

のーびのびのースターイル。

6月2日 忙しいという字は

きのうきょうと暇だったのに、明日は死ぬほど忙しい。しかも雨が降るみたい。明日を思うだけでいまから調子悪いよ。楽して甘えて生きたいものだ。みんなせいので緩い社会にしないか。人と人とで甘えあって生きていかないか。
 いろんな団体が勝手に決めて、1年に7回ある「告白の日」、6月1日のは出処がわからないらしい。6月の第一日曜日は、全日本ブライダル協会が定めたプロポーズの日なんだって。待ちの姿勢で。

きのうはでっかい月がでた。おおって声をあげるほど見事な月だった。今日が満月で、でもいま曇ってるな。
 今日はマッサージを受けに行っただけ。いま通ってるのは、ガチ治療系じゃなくてリラクゼーション系だ。自分に優しく。バス停で待ってたら、バスが来ないで宗教が来た。

iPhoneにメディカルID機能がある。本名や年齢、連絡先、血液型、病歴、薬歴、アレルギー、臓器提供の意思なんかを登録できる。倒れた時に救急隊員がチェックする。みんなしといた方がいいよ。
 林雄司さん「うすうす気づいていたけど、無理してジョギングした翌日は調子悪い」。ジョギングとかした方がいいのかしらと思ってたけど、しない勇気を得た。

The Zombiesの来日公演 (O.A. The Pen Friend Club) チケット取っちゃった。特殊仕様のアナログレコードを集めたカタログサイト「COLORED VINYL RECORDS」がすごい。
 今日はSAKEROCKの解散ライブ。最初に観たのは友達の結婚式で、次に観たのはFUJI ROCKのWhite Stageだった。あっと言う間に売れたな。その一方で、好事家たちはof Montrealの来日公演を観に行った模様。どっちも行きたかった。藤岡みなみ&ザ・モローンズのライブで出会ったカップルが誕生した。僕たいがいライブに行ってるけど、そんなことってあるのかよ。完璧に (※ただしイケメンに限る) 事象だ。

今日は早く寝よ。

6月4日 Hug Your Cat Day

6月4日は猫をハグする日なんだって。ほかの日もしなよ。

きのうの僕は人知れず頑張った。某女子大で美少女とお喋り、そのあとおじさんと果てしなくめんどくさい用事があり、夜はアイドルさんが講師を務めるDTM講座を受けるカオスな日だった。雨だし死ぬほど荷物重いし!! だらだらしてんのが好きだ。一度なにかを始めちゃうと没頭できるんだけど、モチベーションを高めるのが下手なんだ。締め切りは創造の母とはよく言った。
 疲れ果てて久しぶりにぐっすり寝た。今日はいい天気、湿気も少ないし、一年中こんなのがいい。DJみそしるとMCごはんが、これが虹の五線譜かって、環水平アークの写真をアップロードしてた。

美少女とのお喋りはほんとにお喋りで終わった。最近あった楽しいこととか笑い話とか。たまには僕にも潤いを許してよ。おじさんとのめんどくさい用事はめんどくさかったけど、今後の人生にちょっとだけ光が射したかな。真っ白な紫陽花を見かけて、これから色が変わってく様子を定点観測することにした。もうすぐ梅雨だ。昔作った雨の日のためのMix CDを再編して配ってモテたい。Neil Sedaka「Laughter In The Rain」、XTC「Ballet For A Rainy Day / 1000 Umbrellas」、Nick Lowe「Raining Raining」、benzo「雨は手のひらにいっぱい」、ジャズやフォークロアにも雨の名曲がたくさんある。
 いったん家に帰るのもめんどくさいんで、ファミレスで時間つぶし。ビールを飲んでしまった (ででん) 。かき氷も食べてしまった (でででん) 。#dcアイスあってるかい、でアイス的な写真をツイートすると、後でDPZがまとめてなんやかんやする企画があるみたい。

夜はエレクトリックリボンのDTM講座第3回。今日から実践編。僕はOTOTOYさんの、「自分の手で作ってみたくありませんか?」って講座の説明を勘違いしてた。つまり、参加者がそれぞれにまがりなりにも作曲してみるもんだと思ってた。実際作曲するのは先生のasCaさんで、参加者はその手順をなぞっておんなじ曲を打ち込みますよと。作曲する気まんまんで、いっぱい資料を持ってったのは骨折り損の云々。
 とはいえ。プロが眼の前で作曲して打ち込んでく裏側を見られるのは貴重な機会だし、ずっと使ってたGarageBandのチップス的な技がどんどん出てきて楽しかった。第1回でジュースを、第2回で飲むヨーグルトをこぼしたアシスタントのericaさんは、この日はじゃがりこを食べていた (ちゃんとレポートも書いてるのである 第1回 / 第2回) 。

6月から自転車の危険行為の取締りが始まった。イヤホンしながら乗るのはアウト。鼻に挿すのはセーフ。鼻の穴と耳の穴はつながってるんで、鼻に挿すとサラウンドスピーカーみたいな音が聴こえる。でで、口もつながってるんで、口を半開きにすると音楽が流れだす。

なんで芸能人の恋愛は「熱愛」って報道されるんだろうか。穏やかに育む愛でもいいじゃんね。

6月6日 たかだか四半世紀の青春

25年前の今日、The Flipper's Guitarの「Camera Talk」ってアルバムが発売された。ボーカルは後にCorneliusとしてワールドワイドにエクスペリメンタルな活動を続ける小山田圭吾さん。ギターは後にポップアイコンとして一世を風靡して、いまはアメリカを拠点に環境問題のフィールドワークを行う小沢健二さん。
 それまでにも日本にMoonridersやSalon MusicやPizzicato Fiveといった知的でファッショナブルなバンドが存在していたけれど、チャートを席巻していたのはドメスティックな似非パンクだった。The Flipper's Guitarのこのアルバムは、レコード大賞新人賞を受賞して (2ndなのに) 、マスに届いたって意味で日本の大衆音楽史を覆した。彼らの3歳下の僕は当時18歳、計り知れない影響を受けた。暗黒の男子校時代、品のないアニマルたちのジャングルをやっとくぐり抜けて、SFCに1期生として入学した僕のサウンドトラックだった。

僕が初めて買ったレコードは、「風の谷のナウシカ」のサントラ「はるかな地へ」。現代音楽畑出身の久石譲さんの音楽は、ミニマル、テクノ、アンビエント、フォークロア、いろんな要素が詰まっていた。そこから始まるリスナー人生に大きな幅を与えてくれた。
 The Flipper's Guitarの音楽はポピュラーミュージックの見本市だった。ネオアコースティック、パワーポップ、ソフトロック、ハウス、シューゲイザー、ソウル、映画音楽。出会ったばっかりのインターネットで彼らの元ネタを調べて辿って、僕の音楽的美意識を決定づけた。いまでもその美意識の延長で、僕は新しい音楽を咀嚼してると思う。もうひとつ、僕を突き動かしたのは小沢健二さんが描いた歌詞の世界だ。25年たってもその甘酸っぱさと切なさ、迷い悩み憤る心理描写に胸を掻きむしられる。2015年の18歳が聴いたら何を感じるのかな。

きのうは雨の中、ルーチンワークで一番億劫なやつと、電気ヒモ関係のめんどくさいやつをこなした。偉かった。誰にも気づかないところで僕は偉かった。
 iPhoneの機種変更と同時に成り行きで契約したソフトバンク光、繋がるまでの代替機として勝手にポケットWi-Fiを送りつけてきた。ショップの店員さんに聞いたら、工事の担当者に返却してくださいとのこと。でも工事にきたのはソフトバンクじゃなくて、NTTなのであった。当然ポケットWi-Fiの話なんて知らない。で、もう一度ショップの店員さんに聞いて、サービスセンターに問い合わせて、結局郵送で返却することになった。みんなこんなバカバカしいことしてるのか。電気ヒモ業界は果てしなくわかりにくいし、くだらない。ソフトバンクだけじゃなくて、どこも似たり寄ったりだ。金融業界や保険業界と似てるな。

夜は高木りささんのツイキャスを観た。ストリートライブのツイキャスって初めてだ。高松の深夜の商店街の気配が伝わってきた。それを風呂で聴いてたんだ。寒い夜の空気をお湯の中で聴いた。うちの部屋の音響特性があんまり好きじゃなくて、風呂場の防水スピーカーの音が一番気持ちいい。
 最近よくツイキャスを観る。5年前にニコ生やUstreamを観てた感覚だ。もっとリアルタイム感があって密室感があって好き。

FUJI ROCKのステージ別ラインナップが発表された。なんと、オレンジコートが廃止されたっぽい。FUJI ROCKらしいコアなラインナップが好きだった。
 で、土曜日の夜、Nate Ruess → 星野源と、Super Furry Animals → clammbon → Belle & Sebastianと、岡村靖幸 → Happy Mandaysが丸かぶりっていうね。金曜日はハナレグミ → 奥田民生くらいしか観たいもんがない。日曜日は朝Jim O’Rourke観て、cero → Todd Rundgrenを観るか、Johnny MarrとRIDEを観るか。夜中のFKA twigs観れるかな。今年はほんとに邦楽だらけだな。客層も違ってくるだろう。これから知らないバンドを試聴して調べる。ミクスチャー系のパーティーバンドを観たい。なんだかんだで楽しみ。

深爪さん。「私は、無視されるタイプのいじめられっ子だったんですが、ひとりの時間が多かったおかげで妄想力が培われ、石ころひとつ見ても面白がれるような人間になったんですけど、イジメに関しては、立ち向かって克服するよりも、逃避して別の楽しみを見つける方法を考えた方が建設的だと思うんですよね。なんでそんなに面白いんですか? 羨ましいです』って言われることがあるんですけど、面白いことでも考えてないと生きていけないような人生を歩んできた結果であり、まったくもって羨ましがられるようなもんではないです。いわゆる『面白い』と評価される人って、生い立ちが不幸だったり現状が悲惨だったりする人間が多いイメージなんだけど、『面白いことを考える』というのは一種の防衛本能なんだと思います」。

Bjorkが「Stonemilker」の360度パノラマPVを公開した。ブラウザによっては観れないみたい。Brian Wilsonがラジオで5曲演奏した。
 入江陽が中谷美紀の「砂の果実」をカバーした。仮谷せいらさん「わたしはアイドルじゃないよっ (・Д・) 笑 恋愛の1つや2つ、私だってしますよ」。大人になる前だったせいらさんは大人になった。全俺が衝撃を受けた。サッカー好きでマッチョ好きだそうで、そういう男に騙される人生を歩むのだろう。「Camera Talk」っぽく言うなれば、
 でも君はいつも 間抜けヅラをした
 マッチョマンとキスしてる
 どうすりゃいいのさ この気持ち!
もちろん恋愛は自由だけどさ、心優しい文化系男子がいいと思うんだよ、おじさんは。

6月7日 日記を短くしたい気概がある

最近の日記はあまりにも長い。この歳になると、リアルライフに「いい無駄話」ができる友達が枯渇してくる。ものすごく忙しかったり、新しいメディアに懐疑的で、例えばLINEを食わず嫌いしてたり。で、ふと話したいことをぜんぶ日記に書いちゃう。結果アクセス数が減少していることは認めなくてはならぬ。ぐぎぎ。
 ここ数日、長江で大きな船の事故があってネトウヨどもが皮肉を言ってること、ボルネオ島で大きな地震があってやっぱり太平洋プレートの活動が気になること、安保法案について憲法審査会が「違憲」を表明しても凝りない内閣のこと、気になるけど暗い話題は意図的に避けてきた。寂しがり屋でかまってちゃんだからな!! 世代の違うひとにかまって欲しい。すごい上でもすごい下でも男性でも女性でもLGBTでも大歓迎。読みやすくするからさ、見捨てないでください!!

きのうはAKB48の総選挙があった。アイドルは3人くらいがちょうどいいと思ってる。選挙なんてしなくてもキャラのバランスが立つ。PerfumeやNegiccoやTomato n' Pineが好きだ。AKB48のメンバー一覧見たけど、知ってる人が1人もいなかった。みんなよく覚えるよな。元メンバーで知ってるのは星野みちるさん、光宗薫さん、篠田麻里子さん。研究生って何の研究してるのかな。ハゼの生態とかかな。
 タイムラインを見ててびっくりしたのは、普段アイドルに関心がなさそうなとんがった女性ミュージシャンたちが、選挙の中継を見て感動したり想いを語ってたことだ。なるほど、あれはオタクだけを対象にしてるんじゃなくて、闘ってる女子に共感したい、応援したいっていう女子の需要もあるんだな。たとえスピーチの台本を秋元康の子分たちが書いてるとしてもだ。

6月なのに過ごしやすい陽気で、夜は寒いくらい。ずっとこんな感じがいい。日本は気候の差が激しすぎるよ。
 きょうはさんRuby*のライブを観に行こうと、中野なんで行きがてらいっぱいレコ掘りしようと思ってたんだけど、Ruby*≒LILYさん急性ウィルス性肝炎でキャンセル。おうちで猫と遊ぶ日にした。猫たちも飼主に似て寂しがり屋でかまってちゃんだ。いつも遊んでるのに、もっと遊べ、もっと愛せっていう。今日もちょっと放置してたら、お気に入りのぬいぐるみをくわえて抱きしめて寝てた (写真) 。いまも2匹横にいて、触ってくれって眼をしてる。
 積読本や積読音源も消化して、結果として充実した休日になったのではないか。明日は久しぶりにお気に入りの訪問看護師さんがくるんで、掃除も頑張った。お茶目で誠実なんだ。それがいちばん。

blue marbleショック太郎さん「ダウンロードの一番の問題点って実は『ジャケがない』じゃなくて『売ることができない』ではないか。CDもレコードも人の手を渡り歩いて何処でも何度でも売れる。そこで文化が巡り、金も回る」。
 「コップのカドでグリ美ちゃん問題に見る『ふざけた場所』への弾圧」 。ろくでなし子さんや市原えつこさんが炎上してる様子をみても、この国の表現者たちは息苦しいところで闘ってるなって思う。「能年玲奈の現住所が会社の登記簿で丸分かり レプロの放置に不信感」。能年ちゃん心配だ。久しぶりに更新された今日のブログはまたしても、果てしなく暇そうな自宅で独りファッションショーであった。笑顔の輝きを失っていないのがせめてもの救いだ。世界を敵に回しても、能年ちゃんは僕が守る。

Neil Innesが11月に来日する。Bonzo Dog Doo-Dah BandやThe Rutles、モンティ・パイソン系のアクターたちを引き連れて、歌あり笑いありのショーになるんだって。最高かよ!! 絶対行く。
 古い動画だけど、こんなバンドを知らなかった。MIR「Dance」。片思いの「踊る理由」のライブ動画を観たときみたいな多幸感を覚えた。MIRの方がエモーショナルでもあるし、ポップアート的な知性を感じる。もう活動してないのかな。

日記、いずれ2段落くらいで終わるような、リアルが充実して日記書いてる場合じゃないみたいな感じにしたい。

6月9日 君のペディキュアより外反母趾が気になるよ

きのうは長い療養をしていた訪問看護師さんが復帰した。元気になって嬉しい。穏やかでお茶目で音楽好きで謙虚で真摯で、やっぱりあの人と話すとホワっといい気持ちになるな。よき30代女子。恋なのかな? これは恋なのかな? (ΦωΦ)

夜はODAMARIさん主催の、DJイベントを装った手巻き寿司パーティーHomesick [Pt1] vol.3@西麻布BULLET'Sへ。人身事故で電車が止まった。延々遠回りして2時間半かかったぞ。俺は西麻布生まれ渋谷系育ち、俯いてるやつだいたい友達なのに、BULLET'Sなんて歩いて行ってたのに、ずいぶん遠いところに来ちゃったな。
 おじさんなんでいいとこ見せようって、寿司の具材を大量に差し入れたらウケてごきげん。単純だ。ODAMARIさんのDJは聴けなかったけど、ほかのDJ陣みなさん素敵だった。おやすみホログラム、風船が飛び交ってキラキラしてた。DJ asCaさんDJ 四捨五入さんもポップにキュートに攻めていた。kamaidaさんってテクノ系のDJが特に気に入った。ODAMARIさんのバースデーサプライズもあったりで、ピースフルで気持ちいいイベントだった。めちゃくちゃ楽しかった。やっぱり音楽がある場所が好きだ。

ハー、僕もまた回す側に戻りたいな。主催イベントでいろんな箱の動員記録を作ってたのもいまは昔、同世代がもう遊ぶ歳じゃなくなっちゃって、ゲストに呼んでもらうこともなくなった。若い世代にアプローチして参りたい。
 O.A.でも幕間でもなんでもいいからやらせてください!! テクノもロックもジャズも、アナログもCDもiPadもいけます!!

酔っ払って足くじいたけどめげません。でも猫のごはん忘れて早朝に起こされた。これは二日酔いじゃない \まだ酔ってる/
 二度寝してちょっとした外出。ちっバスの降りますボタン先に押された。きのうの余韻をカームダウンさせるためにプープーテレビの総集編観て笑った。プープーテレビのテンポって、シーケンシャルな娯楽になかなかないと思うんだよね。テレビやラジオは速すぎる。音楽や映画はものによりけりだけど。このテンポが自分に合ってる。

最近おおげさじゃなくSPAMが1000通/日くらいくる。サーバーのSPAMフィルターが殆どのメールをSPAM認定するんで、その1000通の中から必要なのをサルベージする必要がある。iPhoneのメールはソフトバンクのエラーで送信できないことがある。メールってメディアは完全に死んだ。僕に連絡くれる方はLINEかDMが有難い。
 DPZ「してみよう! 拾い食い」。大北栄人さんの記事だけど、拾い食いする古賀及子さんが男前すぎる。

ドラマーたちがRingo Starrの素晴らしさを語る動画が公開された。優れたソングライターが3人いるバンドはほかにもある。Beatlesが魔法のバンドになり得たのはRingoのドラミングだと思ってる。4ビートと8ビートの狭間の不思議なグルーヴ。
 Andy Partridgeが新曲「DOMO ARIGATO GOZAIMASU」を公開した。テクノで踊るおじいちゃんおばあちゃんの映像集。Elton Johnがライブ中に警備員に注意して、間違いとわかってその警備員をステージにあげてハグを交わして1曲捧げた

ナタリーが柴山一幸さんのロングインタビューを掲載した。一幸さん45歳にしてついにキテる。我が事のように嬉しい。そのうちチケット取れなくなったりしてな。最初に一幸さんを観たとき、バンドメンバーより観客の方が少なかった。
 Shiggy Jr.のいけもこちゃんからリプライを貰った。平然を装ってたけど実はものすごい嬉しくてスクリーンショット撮った。いけもこちゃんも僕が守る。

6月10日 ペヤング・ザ・ワールド、ペヤング・ザ・チルドレン

酔っ払って調子に乗って捻った足、大学病院で診てもらった。レントゲン7枚撮られて「骨に異常はないですね」ザッツオール。で、5090円。大学病院って研究機関で、臨床は金づるとしか思ってない (とわかっていても近所に整形外科の選択肢がないのだよ) 。
 とうぜん痛みはひかないんで、整骨院に行ってみた。「脛の筋肉から傷んでますね」って丁寧にマッサージしてくれて、アイシング、超音波治療、テーピングまでして、だいぶ楽になって1230円。カーテン1枚向こうのベッドは女子高生で、「じゃあブラ取ってください」って聞こえてきてドキドキした。おじさんドキドキした (ΦωΦ)

ここ5年か10年か、風邪や花粉症でもなさそうなのにみんなマスクしてんの異様じゃないか。僕は口元で人の顔を判別してるんで、口元が見えないとちょっと怖い。自撮りの時もマスクしてる人って、承認欲求があるのかないのか不思議な存在だ。観光地のいわゆる顔ハメにマスクして写ってる写真をInstagramに流してる人まで出てきて、なんだかもうよくわかりません!!

異物混入事件で販売停止になってたペヤングが復活した。プロフィールにペヤングを標榜してる身としては買わなきゃだ。頭のなかを「ペヤング・ザ・ワールド」が流れた。
 猫を揉みながらGYM作業あれこれ。BGMは橋本徹 (not 橋下徹) さん選曲のCD-Rたち。みんなが知らない素敵な曲を見つけてくる橋本さんのイメージからは遠いベタな選曲に驚いたけど、やっぱり知ってる曲がかかるとアガる。僕は自分のDJやMix CDで、あまりにもリスナーを置き去りにしてこなかっただろうか?

最近DPZが古い記事をサルベージしてタイムラインに流してる。「最もオッパイっぽい『む』を探す」。小野法師丸さんのバカバカしさは人として一つの理想像だ。
 ビデオアーティスト、Jud Yalkutが1966年に制作した「Tomorrow Never Knows」がエクスペリメンタルすぎる。Beatlesはいろんな表現者を刺激する媒体だったんだな。Alabama Shakesがテレビで「Over My Head」を演奏した。今年はもうAlabama Shakesなんだ。ライブ観たい。FUJI ROCKに来たら最高なのにな。

今週・来週は忙しい。主に遊びで。

6月12日 ぐるっときゅっとねじこむ気持ち

こないだ本棚の整理をしてたら耐震ネジがはずれてたんで、N氏にお願いして直して貰った。地震や噴火が頻発してるからね。N氏の耐震工事で、僕の棚は3.11の時に本1冊、CD1枚落ちなかったんである。セルフタップネジというものを初めて認識した。頭の中をこの歌が流れた。気づいたら3本脚になってた机も直して貰った。
 音楽をかけてジンを煽って、お刺身やおつまみをもりもり食べた。普段はCDやiPhoneで音楽を聴くんだけど、お客さんが来た時はアナログレコードのイベント性がいい。お喋りに音楽がよく馴染む。N氏は車で工具を持ってきたんで、シラフで申し訳ない。N氏と喋るのは楽しいけど、何を喋ったかいつも覚えてない。たぶんおんなじこと喋ってる。特定のテーマがないガールズトーク的なお喋りをしてるんだと思う。あーあ、あんまり飲まないつもりだったのに泥酔した。

そんな状態でtwitterに向かっちゃ駄目だね。「こんな時間に起きてるみんな!! 43年生きてきて言えることは、ほんとうに大切なことはPure And Simpleそれだけだよ!!」なんて青臭いツイートしてて、翌朝身悶えた。心のテーマ曲「Pure」だ。いろんな人にレス送ってるし!!。

Ornette Colemanが亡くなった。
 矢野顕子さん「私の心の師オーネットコールマンが亡くなった。私のwelcome backというアルバムの録音中にCharlie Hadenがスタジオに連れてきてくれたことがあった。恐れ多くて写真を一緒に、なんて頼めなかった。彼の音楽と、それを作る姿勢ににどれだけ励まされてきたことだろう」。

人の感情を左右する音の話」。良くも悪くも、音楽には感情を操作する力がある。それだけに受け手は気をつけなきゃいけない。一方で、アウシュビッツの強制収容所で生き残った人たちは、信仰を持っていたこと、音楽を愛していたことって共通点があったんだって。音楽は人を支える柱になりうる。

料理教室的なところに通ってみたい。

6月13日 ぜんぶ忘れた

Instagramを開くと紫陽花と空が並ぶ。ぜんぜん違うタイムラインもあるんだろうな。

藤岡みなみ&ザ・モローンズ@タワーレコードカフェ表参道店「パンダの穴 喫茶展」に行ってきた。フリーでありパンダであり、最近買ったパンダTシャツを着たい、という気持ちもあった。19:00開場に間に合えばいいかと思ったら17:00から整理券を配布しますってエエー!! フリーってそういうことだよな。慌てて16:00に行った。誰もいないぞ。
 整理券を貰ってさて2時間どうしてくれよう。独りでお洒落なパンケーキもあれなんで、ヒトカラに行った。ここんとこ楽しいカラオケが続いてたからな、落ちてたこの日のヒトカラは虚しかった。モローンズのライブは、キーボードとアコギとボーカルの編成。Ray Manzarek奏法のベースもなし。何曲かiPadでリズムとベース入れてたけど、合わなくて途中で消した。そのぶん歌声がすっと入ってきた。

ド忘れ in the night」好きだな。1st「はじき」は速さと時間と距離と、追憶のセンチメンタル。2nd「S.N.S.」は2015年のセンチメンタル。「世界は広くなったのに、実感が追いつかないむなしさ。イマジンだけじゃどうにもならないテン年代の真ん中で、涙をミラーボールにして踊れるDISCをお届けします」。2015年の感性にフィットする選曲で、いまから楽しみ。
 名前をなんとかした方がいい特製「フジオカクテル2015」は、ライチリキュールとジャスミンティーと笹の香りが爽やかだった。「今日は『パンダの穴 喫茶展』、パンダについてなんか質問ないですか?」ってそんなに急に質問なんて出てこないよ!! ちょっと考えて手を挙げて、「パンダはあんなに食物繊維とってるのになんで太ってるんですか?」って聞いてみた。パンダ、毛を刈ると意外と痩せてるんだって。それからもポンポン質問が飛んできて、パンダってお題でみんなよく出るし、みなみさんもよく答えるよな。

サインしてもらう時に「名前入れて頂けますか?」ってお願いしたら、「いいですよー」ってなんの躊躇いもなく「山下スキルさんへ!!」って書いてくれた。覚えててくれたんだな、嬉しかった。みなみさんは何万人のファンを相手にするお仕事で、僕は体調悪くて1年半くらいごぶさたしてた時期があったから。
 夜は高木りささんのツイキャスを観た。なんで毎晩観てるかって、毎晩ツイキャスしてるからだ。2人の歌姫に救われた。

数日前から気づいてた辛い現実が、いよいよリアルになってきた。とりあえず今日を楽しもう、明日落ち込もう。

SoundCloudに早送りできない設定がついた。フルで聴かせたい気持ちはわかるけど、試聴はさくさくしたい。早送りできない時点で聴く気なくなる。Bandcampは重くてうちのしょぼ回線じゃ聴けない。
 カルメン・マキさんが自分の持ち歌をカバーされたことについて、「業界の (暗黙の) ルール」を盾にしてめんどくさいことを言った。高橋健太郎さんが喧嘩を買った。思うところは津田大介さんが書いた「このやり取りを見て幸せになる音楽ファンはいるのだろうか」に尽きる。いま、twitterでの議論はなべて不毛と思ってる。ツルカメツルカメ。

6月14日 いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて生きるのさ (そんなの嘘だ)

小沢健二さんのシングル「愛し愛されて生きるのさ」のカップリング「東京恋愛専科」には、「こんな恋を知らぬ人は地獄へ落ちるでしょ」って歌詞がある。ならば僕は地獄へ落ちるのみだ。
 8日のイベントに行く前に、テンションをあげようとしてお酒を飲んだら逆に落ちて、言わなくてもいいことを言った。

僕はいままで恋愛をしたことがない。
 彼女がいたことは2回ある。1人めの女性は、同じ大学のクリエイターなら相手は誰でもよかった。いわゆるサークルクラッシャー案件だけど、サークルはクラッシュしなかった。混乱と嫉妬を僕が一身に受けた。2人めの女性は、最初から最後まで僕に対して恋愛感情を抱くことはなかった。「このおじさんオランウータンみたいなのに恋愛とか言っててキモい、でもまあいいか、私 動物好きだし」と思っていた。そんなのは恋愛とは呼べない。

父親には愛されていたと思う。でも僕が12歳の時に急逝した。母親は愛そうとはしてたけれど、名家の端くれに嫁いで、子育てに焦ってどう愛していいかわからなかった。父の死について親族に責められた。お前の健康管理がなってなかった、お前が殺したようなもんだって。だから子供にはまともに育って欲しかった。その思いが空回って、失敗した結果が僕だ。
 器用な弟は、兄の人生と病気を理解できなかった。母親が急逝した後に、絶縁を突きつけてきた。

つまり、僕には家族とも女性とも「愛し愛され」た経験がない。
 恋愛に不自由していない、家族愛に不自由していない人に対して羨ましい、嫉妬の感情を少なからず持っている。そして猫以外に心から愛情を注げる相手が欲しいと思ってる。世の中には、浮気癖があっても暴力癖があっても恋人が途切れない人がいる。僕には不誠実で理不尽に見える。この43年間は、寂しさと不器用さ、それでも誠実に生きてやるんだぜっていう意志と、それが一向に報われない歴史だった。

上手い生き方と正しい生き方が乖離した世の中では、心を病む人がたくさんでるんだって () 」。

きのう、死のうと思った。メンヘラ気取りが嗤いながら言う「死にたい」じゃない、鬱病を15年患った末の「死にたい」だ。鬱を抜けた人はみんな、人生イージーモード過ぎるよっていう。健常者たちの苦しみなんて、なんぼのもんじゃいと思う。
 でもいま死んだら、僕が生きた証は弟に相続される。夜中の非常識な時間に、遺言書を作るアポイントメントを取った。ぜんぶ動物保護団体に寄付するつもりでいた。ただ、政治的に問題を抱えた団体もおおい。自分の足で調べたい。結局キャンセルして貰った。

バクは人間になでられるのが大好きで、人間が側に来ただけで「なでて貰える」って想像で恍惚状態に陥って、極めるとそのまま寝ちゃうんだって。それくらいポジティブな想像力が欲しい。

6月16日 そして毎日は続いてく (仮)

不穏な日記のまま放置しておくのはまずい。使いたくない言葉を使うならば今週は忙しい (主に遊び) ので、更新途絶えます。

きのうはRuby*さんのライブへ。なんとRuby*さん、「バケモノの子」の挿入歌に決まったそう。楽しかったけど...飲み過ぎて疲れ果てた。そして僕は喋りすぎた uh!! ah!! きょうはex.Merpeoplesのcharlotteさんのライブへ。明日はDTM講座。21日は柴山一幸さんのライブへ。その間に内緒だったりめんどくさかったりの用事がいっぱい入ってる。だいじょうぶだろうか。
 詳しいことはいずれまた!!

6月18日 SIDE-A 能年ちゃんは今日も暇そうだ

ほんの半年前まで出かける用事は月に一度くらい、数ヶ月前に週に4回のルーチンワーク+私用1回くらいになって、先週から来週にかけては34個の用事を抱えてる。ぐうたらしたいものだと心から思う。

幸せになりたいけど頑張りたくない
幸せになりたいけど頑張りたくない (忌野清志郎)

15日はRuby*@渋谷LOOP ANNEXへ。Ruby*≒Lilyさんは魔法の声を持ったポップシンガー。エレクトロニカを通過したエレポップって感じ。タイトなギターとドラムをサポートにつけて、負けないパワーを放っていた。「Sunday Morning」のカバーも◎。で、「バケモノの子」の挿入歌に決まったそう。SEにまぎれて聴こえるか聴こえないかって本人は言ってたけど、いやすごいことだよ。
 この日の対バンは...上手いんだけどスポーツとして鍛錬された歌って印象。子供の頃からピアノを習ってたから惰性でやってるSSWシーン、に近いもじゃもじゃを感じた。つまり、リスナーとして浅い、音楽を聴いて打ちのめされた経験がないから伝わってこないんじゃないかと思う。ライブは「発表会」じゃない。よくない酒が進んだ。

16日はCharlotte × Peppermint@新宿Motionへ。CharlotteさんのMerpeoplesがずっと気になってて、一度も観れないまま解散しちゃった。最初に登場したPeppermintさんは小柄でパワフルなシンガー。ポップでエッジの利いた楽曲とバンドサウンドが心地よかった。
 Charlotteさんは、対照的にすらっとした長身から流れる涼やかな歌声のシンガー。ギタリストとしてはかっこいいカッティングを響かせる。で、やっぱりポップでエッジの利いた楽曲とバンドサウンド、だった。EPOの「う・ふ・ふ・ふ」のカバーも素敵。アンコールは全員で「タイムマシンにお願い」。ライブハウス来た!! って快感と、お2人の仲の良さそうな雰囲気が温かいイベントだった。美味しいカレーを提供してくれた女性も仲の良いミュージシャンだそう。写真は美大卒のCharlotteさんが描いてくれたシャツ。おじさんご機嫌だ。

17日はエレクトリックリボンのDTM講座第4回。数年ぶりの多忙な日に結構な雨が降った。会場はいつものOTOTOYさんじゃなくて代々木のスタジオ、隣の部屋からアイドルのリハが聴こえてきた。講義はベース・リズムアレンジ周辺について。この辺のことがやってて一番楽しい。まがりなりにもベース弾きだしな。あれベース弾きだったかな。課題とは別に、勝手にRemixバージョン作りたい。
 頭の中で鳴ってるコードがなんなのかわからないまま四半世紀。草野マサムネはなんであんな簡単なコードで魔法の歌を書くかな。音楽づいた勢いで、Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsオリジナル盤買っちゃった。盤質は落札価格程度のもんだった。ヤフオクは評価欄での報復が怖くて、出品者様を崇め奉らなきゃいけないって問題があるな。でも満足だ。

それから...素敵すぎる訪問看護師さんとカウンセラーさんに癒やされたり。素敵すぎるがゆえに相談しにくいこともあったりなかったり。
 ルーチンワークでは...「へー音楽がお好きなんですかーケツメとかラルクとかー?」「...あっ洋楽聴いてる方がおお...」「 (天地を引き裂かんばかりの声で) 洋楽!! 凄いですねー!! 私ライブって行ったことないんですよーありますー? 何回くらいありますー?」「...はぁ...週3くら...」「 (天地を引き裂かんばかりの声で) 週3!! 凄いですねー!!」って会話を早く終わらせたかった。
 僕もサッカーファンや宇宙飛行士や、暴力団員やバジャウ族の日常なんて想像がつかない。言葉が生まれるより先、4万年前から人間の心を支えてきた音楽という現象は、いまやそれくらい想像がつかない世界の隅っこの娯楽になっちゃったんだな。

6月18日 SIDE-B おにぎりの日

きょ、今日はい、石川でお、おにぎりの化石が見つかった日なんだな。で、1月17日はおむすびの日だ。阪神淡路大震災でおむすびが配られた、その有り難みを忘れない日なんだって。

藤岡みなみさん「差し出し方としての思いやりだけじゃなく、受け取り方としての思いやりもあるのかもしれない。むきだしの言葉や行動を受け取った時に、事情があるんだろうな、とか、そんなつもりはないんだろうな、とか、胸の内だけで誰にも気付かれずにフォローする、静かな心のしぐさ」。うーん君にはかなわない。
 かと思えばラジオでしれっと「こんばんは非常階段です」って挨拶するお茶目さも持ち合わせてる。前の週に、「早口で非常階段って言ったら藤岡みなみに聴こえるんじゃないか」って話をしてたんだ。この挨拶について、番組の最後まで一切フォローなしの潔さ。

半藤一利さん「この国はどこへ行こうとしているのか」。想田和弘さん「安保法制にも辺野古にも原発にも反対で、アベノミクスにも懐疑的だが安倍内閣を支持する主権者たち」。会田誠さんはこの記事が指摘する人々について、「変化を恐れてる、傷ついた子が体をぎゅっとして何も考えず動かなくなるイメージ」ってコメントした。
 改正公選法が成立して、選挙権年齢が18歳以上になった。政治に関心持つってどういうことだろうね、自分が高校生の時はそんなに持ってなかった。ロックと映画の影響はあるかも知れないな。ワーキングクラスの街に住んでたことも。選挙には行ってたけど、本格的にやばいと思ったのは3.11の後だ。

Rolling Stone誌が現時点までの45 Best Albums of 2015を発表した。アコギの弦の動きをハイスピードカメラで撮影した映像。レコード盤と針の動きを電子顕微鏡で撮影した映像。4'24"くらいから。
 Perfumeが武道館でNegiccoと共演する。観たい...。チケット取るためにファンクラブ入るか。どっちに入るか。どっちにも入るか。

明日からちょっと余裕ができて、21日に柴山一幸さんのワンマンライヴを観に行く。30年ミュージックフリークやっていて、いま柴山さん来てる感じするし、柴山さんみたいなミュージシャンに光があたるなら、僕の30年も報われる気がするんだよ。で、24日はやまはき玲さん主催の「音読会」だ。なにが起きるのか楽しみ。

6月19日 生きる (自分の抱える病気と人生についての基本的な考え)

親族の家長から、「軽蔑と警告を込めて」で始まる罵詈雑言のメールが届いた。内容は、お金が好きすぎる視点からの、お金とお金とお金の話と、自分の忙しさ自慢と、矛盾してるけど暇な僕への激しい嫉妬だった。支離滅裂で感情的な長文からは、とても50代の実業家の知性を汲み取れなかった。殆どの人がWikipediaに載ってる、あの名家の歪みを感じた。僕の病因のひとつは、育った環境にあるのかも知れない (もちろん親族全員から「軽蔑と警告」の対象にされてる訳じゃない) 。
 上手い生き方と正しい生き方が乖離した社会で、人は心を病む、という誰かの言葉を改めて噛み締めた。

僕が以前彼に送ったメールの一部を転載する。

行動あるべしとのお言葉、耳が痛いです。しかし肉体的な病気と違って脳神経の病気は見た目になかなかわかりづらいところがあります。例えば骨折をすれば、ギプスに応援の言葉でも貰って活力にできるでしょう。しかしシナプスは目に見えません。ましてやその間を流れる神経伝達物質など、電子顕微鏡でもなければ観ることはできません。
 病気そのものも恐怖ですが、もっと怖いのは鬱病という病気に対する無知と無理解です。あいつは弱いとささやかれ、頭がおかしいと後ろ指を刺され、甘えだと断罪されることです。ギプスをして歩けない人にマラソンを促すように、鬱病の患者にプラス思考で頑張れと促されることです。私達患者も、精神障害に対する不寛容と不名誉を払拭する必要があるなと感じました。

社会は「我慢」の重ねの繋がり、とのお言葉にも少し驚きました。人間にはいろんな群れの在り方があります。一生を小舟の上で暮らす民族、金銭を持たずにその日の栄養素を森から頂き、あとは猫のように寝て過ごす民族。日本の社会が「我慢」の繋がりで辛うじてバランスを保っているならば、それは不健全な状態だと考えるべきでしょう。数字上は豊かな国なのに、みな心の余裕を無くし、政府もそれを利用している。それを正すのは、宗教の役割かも知れません。
 私には時間があるので、さまざまな宗教についての本を読んでいます。特にイスラム教を巡る事件が多発するようになってからは、イスラムについても勉強しています。すると、全ての宗教に通底しているのは、人間がみな平和に幸せに暮らすための倫理であるとわかります。その教えが、伝播の過程で歪んでしまうことがあります。

私は近く、精神障害者作業所という施設に通って、体力作りや表現活動、軽作業をしたいと思っています。何百億のお金を動かす◯◯おじちゃまから御覧になったら、人生のビジョンとして情けなく感じられるでしょう。しかしこれが、病気と共に生きるということです。プロが仰るには、例えば復職といった大きな目標を立てて焦るよりは、小さな目標をこなして自分を誉めてあげることだということです。
 評論家の小田嶋隆さんは「船に乗っていない人間にだけ見える景色がある」と書かれています。社会という船に乗っていない私にだけ見える景色はあると思っています。それをどう世に問うかです。

これが僕の抱える病気と人生についての基本的な考えだ。
 捧げられるのであれば、いまの彼にはこの詩を捧げたい。彼の人生に音楽と詩がありますように。


生きる / 谷川俊太郎

生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること

あなたと手をつなぐこと


生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ

そして
かくされた悪を注意深くこばむこと


生きているということ
いま生きているということ

泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ


生きているということ
いま生きているということ

いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ

いまいまがすぎてゆくこと


生きているということ
いま生きてるということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ

人は愛するということ

あなたの手のぬくみ
いのちということ

6月22日 続・生きる

楽しいことだけ知りたいね、いつかの君を呼び出して、冷たいこの道の上を、まわるようにまわるように歩きたい。でも真摯に生きるのは時にとても辛いことだ。だから佐藤伸治さんはこう歌ったんだろう。19日の日記に書いた、親族の家長からの「軽蔑と警告を込めて」って罵詈雑言メールについて、知人から「タイトルが凄すぎて目眩がしている」ってコメントが来た。内容はもっと目眩がする。
 「病気のせいにするな、病気で迷惑をかけていることを詫びろ、俺は会社の鬱病の女子社員に詫びさせた、鬱病なんて病気はない、のうのうと楽して生きてやがる、自分のことが可愛いだけだ、社会は我慢の積み重ねでできていて文句を言う奴がいたら崩れる、お前より不幸な奴はたくさんいる、努力しろ、働け、身勝手だ、大馬鹿だ、不愉快だ、ほとほと呆れた、ずっと前から怒ってた、金の恩を忘れたか、周りに迷惑を掛けることで振り向いて貰おうという幼稚で卑怯な精神だ etc.etc.etc.」。こんな言葉が何スクロールも何スクロールも続いた。

文頭で絶縁を宣言しておきながら、「道義的に今後も親族の集まりには招待する、悔しかったら来てみろ、来ないなら引きこもって誰とも連絡を取るな」と締めた。それは道義じゃなくて、彼の家長としての体面の話だ。彼がほんとに鬱病の社員に病気であることを詫びさせたんだとしたら、立派なパワーハラスメントだ。社会が我慢の積み重ねでできてるならば、その社会がおかしい。ヒトにはヤノマミ族やバジャウ族みたいな社会の在り方だってある。そして、人の幸不幸は相対的に評価できるものじゃない。想像力と価値観の多様性。そういうこと。
 「金の恩」とは、我が家の莫大な借金や相続について、僕はなにもせずに、親族の財産を管理する彼の会社に事務作業を肩代わりして貰った。それは、借金が発覚した時に僕ができないなりに対処しようとしたのが発病のトリガーだったことと、絶縁を受けて情報が伝わってこなかったこと、彼が想像するより僕の病状が深刻なことによる。その件について、感謝とお詫びの機会を奪われてしまったのは残念だ。

ただでさえ鬱病という病気を抱えて、ここまで悪意を畳み掛けられると堪える。ここ数日は恐怖と混乱で眠れずに、または疲れ果てて眠りこけて、布団の中でなにもできずにいた。きょう訪問看護師さんにぜんぶ話せてよかった。
 真摯に誠実に生きたい、その結果がこの43年じゃ自分が可哀想だって話した。「それでも自分の可能性は諦めないで。心が閉じてる時は仕方がない、開いてる時は心地いい方向に進んでみれば、理想とは遠くても少しはなりたい自分に近づける。満点を取れなくても、近づいた自分を誉めましょう」って言ってくれた。ただ僕は昔「直感で間違った方を選ぶ」って指摘されたことがあって、それも否定できないんだ。

病状を鑑みて、今後親族とどういう距離を取るべきか、主治医とカウンセラーさんとソーシャルワーカーさんに相談する。血縁という関係は一番やっかいだ。たぶん、2人を除いてもう一生会うことはないだろう。その2人には、もちろん弟は含まれない。家長が言う「悔しい悔しくない」の問題じゃなくて、自分の心を守るために。

そんな中、きのうはだいぶ無理をして柴山一幸さんのワンマンライヴに行った。柴山さんと前から約束してたし、いま唯一相談できる親友のN氏に会えるから。HEAVEN青山は子供の頃に通ってた歯医者の真向かい、あんまり書くなよって言われちゃったけどまた書く、僕が柴山さんを初めて観た時、バンドのメンバーより客の方が少なかったんだよ。きのうは満席で、立ち見もずいぶん出た。
 ライブは最高だった。前に観た時よりずっとタフで、でも青臭くてもどかしくてたまらなくロックンロールだった。それ以上の言葉はナタリーのレポート「あの頃のオレ見てるか?」を読んで欲しい。僕にもいつか、あの頃のオレ見てるか、オレはここにいるぜ!!って言える日が来るのかな。柴山さんと矢部浩志さんと3ショットの写真を撮ってもらったけど、僕がデブすぎるんで公開しない。みんなが見てるヤマシタはこういう生き物なのか...。

疲れ果てて寝込んで、「藤岡みなみのおささらナイト」を聞き逃した。僕のメールが読まれたらしい...。生まれて初めてラジオに送ったメール、どう読まれたのか、どう広げて貰えたのか、みなみさんの声で聞きたかった。ほんとにほんとに憧れの人だからね。タイムラインに「録音で聞いてる」って方がいらしたんで、音源を譲って頂けないかって不躾なお願いをしてみた。想いは届かなかった。
 これからも番組にメールは送るけど、何が読まれるかはわからない。この日は父の日、チチの日で、オッパイにまつわるメールが読まれたらしい。そんなテーマの選び方、送る方はポイント絞れないよ!! みなみさんのオッパイは「甘食くらい」だそうだ。興味深い。みなみさんの20日のブログ、花が生殖器として声を漲らせている様子を少し恐い、って感覚すごくよくわかる。そしてそれをわかってくれる人はいままでいなかった。そういう存在。

閑話休題。

奈良美智さん「いわゆる人類 (クロマニヨン人以降) が誕生して20万年で、核のゴミの放射能が消えるまでに10万年。キリストや釈迦が生まれてからまだ2千年ちょっとなのに、これからの10万年、果たして人類が地球上で生き続けているのか、という不安な疑問 (=答え知りたくない) も生まれてくる...」。藤岡みなみさんにも「10万年」って曲がある。大切なのは視野の広さだ。
 たてかべ和也さんが亡くなった。「ドラえもん」の声優が総入れ替えされた時、新しいジャイアン役の木村昴さんが成人するまで生きて、一緒に酒を飲みたいと仰った。実際に5年後、お2人でお酒を交わした写真は美しかった。あんなに旨い酒もないんじゃないだろうか。

猫の理解できない謎の行動18選。猫の行動に理由を求めちゃいけない。疲労や気分の落ち込みには猫動画がいいって研究結果があるらしい。動画もいいけど本物はもっといい。生まれ変わったら猫になって僕に飼われたいよ。
 あんまり知られてないこと。環境省はペットとの同伴避難を推奨してる。堂々と同伴避難していい。

Taylor SwiftがApple Musicに苦言した。「Appleが (Spotifyみたいに広告ベースでなく) 有料のストリーミングサービスを提供することは素晴らしいと思います」としながら、3ヶ月無料サービスは「Appleのクリエーターと同じように懸命に働く」音楽関係者には大きな痛手で、「私達はiPhoneを無料にしろとは言いません。どうか、私達に音楽を無料にしろと言わないでください」と締めた。
 僕もそう思う。長い眼で見て音楽の価値がさがって、結局誰が喜ぶんだろう。

ゲシッ。今日は夏至だ。すももの季節。すももは生物学的にはもものうちじゃない。ベランダのフウセンカズラがずいぶん育った。もうすぐ夏がやってくる。FUJI ROCKまでには立ち直りたい。

6月25日 試練の人生を生きること、もしくは純粋を手に入れる方法あれこれ

19日、22日の日記に書いた、親族の家長からの罵詈雑言について、いまだに恐怖と混乱に悶え苦しんでいる。今月、来月の予定は殆どキャンセルした。FUJI ROCKまでになにかを取り戻せるといい。

きのうはカウンセリング、若いカウンセラーさんは罵詈雑言に戦慄していた。セッションは報告だけで終わった。「この資料いただいて教授とも話してみます、次のセッションで解決策を探りましょう。こういう考え方をする人は、一般的には極めて少数だと思います、世界にもっと希望を持ってください」って言ってくれた。
 その足で病院へ。「君の人生は神が与えた試練だね。君の15年の辛苦は誰でも経験するもんじゃない。君は社会生活を営む力があるんだから、この経験はなんらかの形で役に立つんじゃないか。君の親族はあまりにも時代錯誤で、横溝正史の世界みたいだ。彼は要するに金の亡者の下卑た土地転がしで、なんら関わる必要はない」。神に試練を与える自由があるのなら、僕には神に背き離脱する自由もあるはず。この経験を社会に活かすといっても、福祉方面に進む自信はない。サラリーマン時代だって、僕の会社や社会への貢献に対して、こんなにも給料を受け取っていいのか悩んでた (別に莫大な給料を貰っていた訳じゃない、当時の大卒の平均的な額だ) 。

液晶の向こうの、僕の不幸が大好きな人たちは嘲笑っているだろう。試練について話すことは問題の解決の近道でありながら、フラッシュバックを引き起こすトリガーにもなる。明日ソーシャルワーカーさんと話して一区切り。日記でこの話をするのも、できることならこれで一区切りにしたい。
 この日は頑張ったご褒美に、かき氷を食べていいこととした。定点観測してる病院の前の紫陽花は、白から赤へと変わっていた。

その足で、やまはき玲さん主催の「音読会」へ。カウンセリングと診察で家を出る必然がなければ、このイベントにも足を運ばなかっただろう。びっくりするくらい胸に響いた。いろんなタイミングでいま僕が心から欲していたのが、あの素晴らしいステージだった。ほんとうに行ってよかった。

「音読会」は、俳優たちによる童話の朗読と、音楽家たちによる書きおろしの劇中歌で繰り広げられるシアトリカルなショー。題材はE.H.ミナリック作「おじいちゃんとおばあちゃん」。最初は会場のお洒落な雰囲気に緊張したけど、ステージが始まると物語の世界にすっかりのめり込んでしまった。くまくんとおじいちゃん、おばあちゃんの温かいやりとりは僕の人生にはなくて、まるでSFみたいだった。ひとつひとつのエピソードにハラハラしたりほっとしたり。翻訳がすこし古いんだろうか、いまではあまり使わない言い回しも美しかった。
 本の世界を話し言葉に変える、3人の俳優さんは本当にプロフェッショナルだった。もちろん音楽も。2人の歌い手さんの歌声の伸びやかなこと、3人の演奏家たちの表現の鮮やかなこと。なによりも感動したのは、あんなにも純粋で優しい童話の世界を、あれだけたくさんの大人が共有して楽しんでいた、やまはきさんが作った温かい空間そのものだった。あ、これでいいんだっていう驚きがあった。

終演後、とのうちさぶろうさん、大関麻子さん、やまはき玲さんのミニライブがあった。とのうちさんはエッジーなアコギとまろやかなハイトーンボイスで歌われるポジティブな世界。大関麻子さんはピアノインストのイメージを覆す表情豊かな演奏。やまはきさんは音読会の緊張から解き放たれた笑いと、ますます広がっていく歌声。そしてそして案の定、とのうちさんのおっぱいの歌が頭の中を巡っている。

今日の予定も全キャンセル。布団の中で過ごした。この世に信じられるものがどれくらあるか知らないけど、猫は間違いない。お腹を揉んで、ブラッシングして、爪切りをして。チャイはお話を聴かせてくれる (なに言ってんのかは全然わからない) 。メイは毛繕いしてくれる。ほっぺたや鼻先をペロペロなめられるとヒリヒリする。
 一人で動物園でも行こうか。次に晴れるのはいつだろう。「海街diary」観たいけど...片桐はいり化した夏帆さんの写真をみて、自分の中の何かを壊さないために観ないほうがいいような気がする。

タイムラインを流れた話題。
 「戦争したくなくてふるえる」。この方のインタビューを読んだ。札幌の円山で若者がデモをするなら参加したいと思ってたけど、よく聞いたら京都の円山だった。ならば札幌で、自分がデモを企画しよう、と思ったそうだ。19歳フリーター。若い人たちが頑張っている、おじさんも勇気を出さなくては。
 「ブルボン小林の末端時評 『絶歌』題名が気になる」。元少年Aが書いた話題の本についての「読んでない書評」。著者の命名センスの遍歴からプロファイリングする。語ったら負けな題材を語るにあたって、スマートなアプローチだと思った。
 人間が暑ければアスファルトに近い犬はもっと暑い。熱中症を起こしたり肉球が火傷する。夏は早朝か日没後に、アスファルトの温度を確かめてから散歩させて欲しい。きのうのMBSニュースでは、「たま駅長」の訃報と天気予報だけが伝えられたらしい。一方でこの国では年間10万匹の猫が殺処分されている。

22日の日記でも紹介したApple Musicの問題、Taylor Swiftの指摘を受けて、試用期間内も著作権者に対価を支払うように方針を撤回した。
 Shiggy Jr.のメジャーデビュー盤「サマータイムラブ」がiTunesで総合1位を獲得した。キャンペーン頑張りすぎ、いけもこちゃん寝かせてあげてって思ってたけど、報われるもんだな。売れることがいいことだとも悪いことだとも、売れないことがいいことだとも悪いことだとも思わないけど。下北沢leteで生音でお客さん5人くらいで聴く音楽も大好きだ。5人を幸せにする音楽家が音楽で食べられたらいい。
 Moonridersの武川雅寛さんが急性大動脈解離で救急搬送されて、1週間たったいまも集中治療室にいる。

長文御免。もっと頻繁に、短くて軽くて読みやすいのを書きたいよ。

6月27日 やっぱり愛がなくちゃね

愛がなくちゃね
作詞:矢野顕子, Peter Barakan
作曲:矢野顕子

どんなことから始まるのかしら?
愛だの恋だのそんなようなもの
みんな夢中そればかり 恋人がいないと仲間はずれ
みんな毎日おなじこと話す 同じ服きて同じテレビみて
やさしそうな男の子甘いささやき
うらやましくないわけじゃないけど
目のまえごちそう並ぶ ここががまんのしどころ
 So you've got to know there must be love
 やっぱり愛がなくちゃね
The only time you come around is when things are wrong
Is it just shoulder that you want from me to cry on
It's like two people in a forest walking hand in hand
Talking very little familiar story
You're just playing, I don't want to lose the real thing
You're so slow, How long do I have to wait
 So you've got to know there must be love
 やっぱり愛がなくちゃね

このサイトで常に検索ワードの上位にあがるコンテンツがある。矢野顕子さんの「愛がなくちゃね」の歌詞だ。歌詞の引用はしょっちゅうしてるし (JAS...さんごめんなさい) 、この曲はヒット曲でもない。でも公開から7年間いつも上位にいる。恋愛の駆け引きがどんどん難しくなっていく中で、「愛だの恋だのそんなようなもの」がどんなふうに始まるのか、ほんとうの愛情を手に入れたいけどどうしたらいいのか、わからないで彷徨ってる人がおおいんだろう。
 愛だの恋だのそんなようなもの、の始め方、僕もわかんないよ。ソーシャルワーカーさんに、「世の中に素敵女子は残ってますよ」って言われた。「不誠実な恋愛を繰り返してる人が幸せだとは思えない、あれは依存症です。まだ43歳で愛情や幸せを諦めちゃ駄目です」って。きっといま音楽を趣味にしているのはチャラいことで、こういう生活をしてたら出会わないのかな、とも思う。

普通の人が一生に一度あるかないかくらいの厄災が続きましたね。特殊な家庭環境に生まれ育って抱えてきた辛苦は想像がつかないけれど、それと引き換えに経済的に不自由しない、猫と愛し愛され暮らす権利を得ました。それでトントンだと思って、これから親族と関わるのは一切やめたほうがいいです」とも言われた。親戚一同、アディオス・フェアウェル・サヨナラで次に進みたい。
 きのうはN氏がサクランボを持って様子を見に来てくれた。僕は酔っ払ってNegiccoへの愛を語ったらしい。雑談は忘れるくらいが丁度いい。僕はコミュ障で、喋れないコミュ障から、人との距離が測れない喋りすぎるコミュ障になったと思う。薄れゆく記憶の中で、散々引き止めたような気がする。ごめんなさい。ここんとこお酒を飲むと後悔ばっかりだ。でもずいぶん救われた。

この日記を書いたら、本来のメインコンテンツのBeach Boys情報をアップデートするつもり。ところで、猫がこっちを向いて眼をゆっくりつぶる仕草、ただ眠いのかと思ってたけど、愛情の表現って知って悶絶した。嬉しいなあ (ΦωΦ)

自民党の若手議員が「文化芸術懇話会」なる勉強会を開いて、経団連に働きかけてスポンサーの圧力でメディア規制をするべきだとか、百田尚樹氏が沖縄の新聞は潰したほうがいいだとか、物騒な話をしたらしい。文化とは。

池上彰氏の「知っているようで知らない韓国のナゾ」って番組に大嘘があった。25'13"に出てくる韓国の女子高生が、インタビューを受けて「日本は文化が多様で、外国人がたくさん旅行に行っていますよね」って応えてる映像に、「嫌いですよ、だって韓国を苦しめたじゃないですか」って吹き替えと字幕をかぶせた。ほかのインタビューについては元の声がわからない。
 チーフプロデューサー : 塩田千尋 / プロデューサー : 濱潤 / 演出 : 原島雅之 (スタッフラビ) / 制作著作 : フジテレビ / 制作協力 : スタッフラビ。解説 : 池上彰 / 進行 : 高島彩 / 出演 : 柴田理恵, 千秋, 中村アン, 平泉成, 宮下純一, 山里亮太。もうほんとに頭おかしいなこの国は。

楽しい話をしようか。
 アメリカで同性婚が合法化されたことを祝して、ツイッターでは#LoveWinsって呟くとレインボーカラーのハートマークがつくなんて粋なはからないがあった。
 James Taylorがデビューから46年半にして、初めてビルボードアルバムチャートで1位を取った。野外フェスでトイレのドアを開けたら音楽隊が出てくるドッキリ。洒落てるけど、混んでる時にやられたら怒る人もでてくるだろうな。朝本浩文さん、意識が回復する兆候が見えてきたらしい。頼む!!

Blue Marbleのショック太郎さん「『友達だから』とか『知り合いだから』とか『有名だから』とかいう理由だけで好きでもない作品を意味なく持ち上げたりすると、どんどん美意識が腐って、結果的にまわりの信用を失うんですよ。いい人っぽく見えて、ものスゴく失礼なことなんです。だから自分は絶対にやりません。要求されても困る」。すごい大事なことだ。
 「風街であひませう」を聴いて、いまさらながらサウンドと意味を両立させて「歌」としての魅力を爆発させる松本隆さんは天才だと思った。あと小山田壮平さん。アプローチは違うけど、Contrary Paradeのたなかまゆさんの歌詞がじわじわ来てる。

今年のFUJI ROCKが邦楽ばっかりなのは円安のせいなのか...。

今日は夕焼けがきれいだった。

6月28日 MADE IN CALIFORNIA

Beach Boys? 脳天気なオールディーズバンドでしょって方も。「Pet Sounds」が音楽史上の傑作っていうから聴いてみたけどピンとこなかったって方も。懐かしい、観てたよ昔のドラマだよねって方も。

いつの間にか鬱々日記サイトと化してたけど、ここはThe Beach Boysを中心とする音楽、そして心に音楽を宿す人々の日常を綴るサイトなのだった。で、3年ぶりに更新しました。メインコンテンツのThe Beach Boysのページ。ぜひ読んでください。
 主な話題は、ボックスセット「MADE IN CALIFORNIA」のこと、ライブアルバム「LIVE THE 50TH ANNIVERSARY TOUR」のこと、Brian Wilsonのソロアルバム「NO PIER PRESSURE」のこと、近況いろいろ。フォロワーの情報やドキュメンタリー映画のこと、この夏に公開される伝記映画のことも更新したいんだけど、いま状況がどんどん変わってるんで、もう少し時間をください。

今日は美容室に行ってきた。穏やかで可愛らしくて、意図を汲み取って確かな技術で切ってくれるお気に入りの美容師さんがいる。LINEを交換するくらいには仲良くなって、いつも指名してたんだけど、長いこと療養してたんだ。で、なんと、復帰と同時に隣駅の新店舗に異動になっちゃった。
 ほかの美容師さん何人かに切ってもらったけど相性が合わなかった→1000円床屋生活に戻るか→いや...ただでさえ不細工なんだから髪くらいちゃんとしたい→ほかの美容室をあたるもピンと来ない→隣駅、行くか。というわけで、行って久しぶりに切ってもらった。縮毛矯正もして、安定した頃にまたカラーリングしてもらいに行く。やっぱりあの方の佇まいは落ち着くし癒されるし、ほっこりした。おじさんほっこりした。でもあの服、マタニティウェアのような気がする。そう考えるといろいろ説明がつく。いいんだ、君が幸せならば...。

帰り道、僕の涙みたいなスコールが降った。夏だな。

6月29日 You've got to help yourself

生まれたままに生きてる自分を愛してみよう (細野晴臣)

素敵すぎる訪問看護師さんが来る日。辛いことがあって1週間、人間関係の話をした。訪問看護師さんは、ご自分が不器用な人生を送ってきたから、あーそれそれって話がすごく合う。子供の頃に転校がおおくて、最初は興味を持たれても、口下手だからおどおどして、なんだつまんないやって離れてっちゃったんだって。僕も喋るの苦手だから、「それ自分内反省会ですよね」って感覚が通じる。
 僕がよく出かけるのはライブハウスやクラブ、お洒落で魅力的な人がおおくて、どうしても自分と比べちゃう。知り合った方とお話しても、わーこの方は賢いな、薄っぺらい自分を見透かされてるなって気後れしちゃうんだ。でも人間関係を円滑にするには、人と比べて卑屈になるより、自分のよしよしポイントを自分で見つけてあげた方がいい。せめて自分だけは、自分を誉めてあげたほうがいい。要領のいい弟と比べられて、いかにダメ人間か叩き込まれて育ったから、これは生涯の課題だ。来週から1つづつ、僕のいいところを彼女にプレゼンすることになった。そんなことしたら君、僕のこと好きになっちゃうぞ。

きのう「藤岡みなみのおささらナイト」を聞いて、みなみさんが「私もともとネガティブだったんだけど、嫌なことは忘れるに限るって気づいた。忘れるって人間の大切な機能だと思うんです」って話をしたんだ。これちゃんと話すと長くなる。タイムリーに染みた。
 世界はGo Next。傷が癒えるまでしばらく家に引きこもるつもりだったけど、今日のモローンズのライブに行くよ。みなみさんにありがとうって言いたい。

27日の日記に、アメリカで同性婚が合法化されたって話を書いた。最高裁の命令文が美しい。スコットランドの首相が、ネトウヨの一掃を宣言した言葉も美しい。世の中にはまだ愛と善意がある。
 池上彰氏の嫌韓番組で捏造があった話、韓国で問題にされてるみたい。日本ではまずLiteraが記事にした。この件について、フジテレビに捏造をやめるように嘆願する署名活動がある。

最近よくしてもらってるエレクトリックリボンが、秋に新曲をリリースして年末に渋谷WWWでワンマンをやる。大きくでたな!! はやくもいろんなメディアに取りあげられてる。いい娘たちなんで、売れちゃえばいいと思う。
 バカリズムが、男子校の黒い青春を語った。男子校の悲惨さ、不健全さについては僕も何度も書いてきたし、この話も長くなる。

梅雨なのに晴れの日が続く。夜風はまだ涼しい。

6月30日 せいらとみりあみたいな娘が欲しい (もうそういう視座になった)

最後に朝焼けを見たのはいつだろう。

そういう訳で (きのうの日記) ほんとに突然思い立って、藤岡みなみ&ザ・モローンズのライブを観に行った。「女の子と音楽」ってイベントなんで、きっとアイドルオタク向けなんだろうなって行くつもりはなかったんだ。実際そうだったけど、Maison Book Girlってグループは、変拍子を多用したセンスの良い楽曲と、朗読や振り付けのシアトリカルな演出が面白かった。
 モローンズもオタクの熱いノリに押されてハイテンションなステージ。ネロさんのギターかっこいい。「Beatlesになりたかったけどモローンズでよかったです!!」。みなみさんはボーカルもMCもほんと安定してて心地いい。対バンを意識してか、甘食関係のトークがおおかった。みなみさんに、ギターのトーンノブとボリュームノブを使ったピンバッチをプレゼントした。気に入って貰えたみたい。それにしても僕の格好の24時間テレビ感。さくらーふぶーきのぅ。

今日は体のメンテナンスいろいろ。先週はパンパンに腫れてた頭のむくみが抜けた。悩んで苦しんだ6月だった。訪問看護師さんやカウンセラーさん、音読会やN氏やモローンズに救われた。
 Gofishトリオと柴田聡子のアナログが届いた。ボーナスCDに入ってた「風の谷のナウシカ」のカバーを聴いて悶絶。超いい...。明日はカウンセリングを受けたあと、Shiggy Jr.の初ワンマンライブを観に行く。初めてなんで、ものすごい楽しみにしてる。みんなで「サマータイムラブ」踊るんだろうな。振り付け覚えようとしたけど、僕の運動神経じゃとても無理だった。「Listen To The Music」の、肩をあげさげするとこだけ踊ろう。いけもこは俺が守るって人はおおそう。守ってあげたい。でも実はしばマネが好みのタイプ。何の話をしてるんだ。こういう優れたポップバンドを「女の子」って視点から切り離して、純粋にポップスを楽しむライブイベントをやりたいってずっと思ってる。

大きな事故、事件が続いた。ギリシャが国際通貨基金から融資を受けた15億ユーロを返せそうにない。約2000億円だから、新国立競技場より安いのか...。新幹線の車内で焼身自殺があった。それに箱根山で小規模噴火。たいがい諄いけど太平洋プレートの活動が気になる。箱根山はむかし、山体がぶっとんで標高が3000メートルから1400メートルになったことがある山だしな。
 地下鉄も止まったみたい。奈良美智さん。「人身事故で遅れが出て、迷惑だとブツブツ言うのが聞こえてくる地下鉄の中。自ら命を絶つ人は、そういう人たちがいる社会の犠牲者である場合もあると思う。まずは死を悼む気持ちが人として大切だと思ったりする」。

あっあっ今年が半分おわっちゃう!! でもまだ去年の積読を消化してるんである。